Write to think

- ある題材について書くことは,それについて知る最良の手段である - (Gerald M. Weinberg)

読書録『人工知能に哲学を教えたら』(岡本裕一郎)

「もともと人工知能と人間では、作りが違っていて、人間との間に決定的な溝を作るのは、賢明とは言えません。 ここからわかるのは、問題を考えるとき、「0か100か」という発想をしないことです。」 世の中一般に、0か100かというものはほとんどない。例えば…

読書録『博報堂デザインのブランディング』(永井一史)

「ブランドに一番大切なものは、「思い」。 ブランディングとは、「思い」を「カタチ」にすること。」 ここで言う「思い」は、ビジョン、魂、理念、理想、意思といった意味を含む。そして「その企業や商品が社会に存在する理由」である。 だが「思い」は見え…

読書録『名作コピーに学ぶ 読ませる文章の書き方』(鈴木康之)

「一行目はどうやって書けばいいんですか」 「二行目を読みたくなるように書くことだよ」 自分で考えながらメモを作るならいいが、誰かに読んでほしいときは、出だしに悩んでしまう。そこに、おぼろげながら光となるのが、「二行目を読みたくなるように」と…

読書録『過剰な二人』(林真理子、見城徹)

本の中で特に目についた付いた文を引用して、自分なりに咀嚼してみる。 「いい仕事の条件は、自己顕示欲と自己嫌悪の間を、絶えずスウィングすること」 時に自信を持ち、また時に自信を失う。そうやって浮き沈みしながら、人は内省するのだろう。その振れ幅…

経費に相応の責任を持て。

約1年ぶりの更新。 いま自分がメインで進めているプロジェクトは、会社にとってかなりの規模の金額のプロジェクトになる。売り物ではなく、買い物だ。 つまり、自分がそれだけの経費を使うのだ。逆に言えば、事業部門が必死に稼いだ利益をそのプロジェクト…

ビジネスマンで組織せよ

従事する業務と対価としての給料が予め決まっているのがサラリーマンである。一方、組織には何が必要で、その中で自分が何を行うかを決定し、事業に対する貢献度に応じて報酬が決まるのがビジネスマンである。サラリーマンばかりの組織は時代の変化に適応で…

会社における自分の使命とは

僕はいまの会社で、何を期待されて企画室という場に配置されたのか。 企画室という部署は、全社を見渡し、各事業部と連携しながら経営計画の立案と進捗管理を担う。また会社の対外的な窓口として、PR/IRといったコーポレートコミュニケーションも担当する。…

プロの自覚と責任感を持とう

プロフェッショナルとして仕事をしているか。仕事をしてお金をいただくからには、相手に確実に、期待以上の価値を提供しなくてはならない。引き受けるからには、できないというわけにはいかない。プロフェッショナルとして責任をもって成し遂げる必要がある…

子どもに夢を与える仕事を

「子どもたちに夢を与えられる選手になりたい」ースポーツ選手の入団会見でたびたび聞かれる言葉だ。 以前は正直言って、ありきたりな表現だと感じていた。しかし自分に子どもが生まれてみると、自分の仕事を見て子どもがあこがれを抱き、夢をもってくれたら…

忙しいときこそ周到な準備を

今週は仕事がうまく進んでいない感覚がある。新たな同僚が加わって引き継ぎをしたり、役員からの緊急かつ重要な仕事に対応したり、突然込み入った仕事が発生したりと、仕事のペースがつかめなくなっている。そして毎日帰りが遅く、翌日の準備が不十分になり…

校閲ガールに見るプロの仕事

テレビドラマ「地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子」が面白い。我が家では普段あまりテレビを見ないが、妻がこの「ドラマは面白い!」と夢中になっていて、僕も時間があるときは一緒に見ている。 テレビ番組特有の"ドラマティック"な展開も魅力の一つだが…

経営企画室は経営者の観点で

「経営者になったつもりで考えよ。」 本などで良く目にするフレーズだ。そのときはわかっているつもりになる。しかし、日々の業務のなかで実際にそのようにできているかと言えば、残念ながらそうではないと気が付いた。 たとえば経営会議前に資料のとりまと…

評価の評価

人事考課を終えたが、評価方法には納得感が低い。期初に立てた目標に対して実績を評価するのだが、期中にあった人事異動などのために状況が変わり、仕事の負荷が非常に大きくなった。求められる役割も広がった。そんな中では、期初に目標どおりに行動するこ…

社員と共有すべき社長の世界

経営企画は経営陣の見ている世界を共有しなければならない。そのうえで、何を経営指標として見るべきかを考え、提供し、経営判断を支えることが必要だ。 一方、逆の立場で言えば、経営陣は見ている世界、考えていることを一定の頻度で社員に伝えるのが良いの…

仕事の基本動作_02

先日書き出した仕事の基本動作リストを基に、今週意識して取り組むものを絞り込んでみよう。まずはリストを振り返ってみる。 >>>(2016年10月21日のブログより) 1) ミスをしないこと・文章や資料などを作成したら、横着せずに全体感と細部の両方を確認す…

推敲は音読から

仕事柄、広報物の文章を書くことが多い。しかし限られた時間の中で、紙幅に合わせて、正しく分かりやすく、そして美しく仕上げることはそう簡単ではない。そこで、文章を推敲する力をつけるために、『文章添削の教科書』(渡辺知明、芸術新聞社、2016)とい…

仕事の基本動作

仕事の基本動作を設定したい。ところが、念頭に置くことが違うと、基本動作とすることも異なってくる。たとえば、ミスをしないことを目的にするのか、ハイパフォーマンスを発揮することを目的にするのか。ミスをしない要件を満たすだけではハイパフォーマン…

評価より評判

10月は上期の人事考課の時期だ。4月に立てた目標に対して実績がどうであったかを確認する。とは言え、客観的な考課を可能にするために、目標立案の時点である程度定量的かつ客観的に評価できるようにしている。 一見すると合理的なように感じられる。しかし…

長時間労働と組織の生産性

政府主導で日本の長時間労働という慣行に対する規制強化が取り組まれている。他の国と比べて日本人の残業時間が多いことを引き合いに、規制が必要だと言われる。 よく目にするのは、特に必要がないのに周りの人もまだ残っているからダラダラと仕事を続けてし…

生産性を5%高める

仕事の生産性を高めるために、何ができるだろうか。今日の仕事であと5%生産性を高めるためには、何をできただろうか。 そこで今日の自分の生産性を下げていた要因を考えてみよう。 ・タスクリストにおいて、優先順位が不明確だった。・それぞれ何時までに完…

相手の状況に配慮した手配

仕事を行ううえで、他者との協力は欠かせない。 当たり前のことだ。しかし、その協力の求め方についての意識は乏しいかもしれない。 まず基本姿勢として、相手に無理を強いずに協力してもらえるよう配慮することだ。そのために早めに相手のスケジュールを確…

人間関係という資本

僕のいまの仕事は経営管理、広報、IRが主で、そのほか全社的なイベントの事務局業務などがある。いわゆる本社系の部署だ。作業的に求められるスキルも色々とあるが、業務の質とスピードを上げるための肝は事業部門はじめ他部門の「情報」だ。したがって、情…

成果をあげる8つの習慣

ブログ再開2日目。早起きをして真っ先に書いている。毎日書こうとするなら、夜は飲みに誘われることもあるので書けない日が必ず発生する。現実的に可能なのは朝しかない。そして朝どうしても書けない日も発生するだろう。そのときは朝の通勤中にスマートフ…

Write to Think Again.

平日は仕事に明け暮れ、休みの日は休養と家族との時間を過ごし、そしてまた平日が始まる。 この過程に、自分の仕事における目標や展望は存在していない。このままでは、環境に依存したまま、なるようになるだけだ。自分が社会の中で何をしたいのか、何ができ…

「独創的」ということ

楠木建『戦略読書日記』(プレジデント社,2013)という本がものすごく面白い。「書評」ではなく「読書日記」であって,読書を通じての楠木さんの思考が綴られている。それがすこぶる独創的で,面白い。 そういえば,「この人独創的だな」と思える人に僕は魅…

「書く」理由

Blog Title を ”Write to think - ある題材について書くことは,それについて知る最良の手段である -” とつけた。 Blog を書くのは,より確かに知識を構成していくためである。 「知識を構成する」とは,情報を得ることとは異なる。ある情報が,自分の頭の中…

【読書録No.2】『君たちはどう生きるか』(吉野源三郎)

7月末に「なるべく毎日書くつもり」と言っておきながら、その後1本だけ書き、1月半も経ってしまいました。一日空き、二日空き、明日こそはと思うものの合宿が挟まって書けない、そんな言い訳をする自分に向き合いたくなくてさらにズルズル…。 しかし、そ…

わくプレBlog:【第8回】プレゼンを実践してみて…

昨日書き終えていたのですが、ちょっとした不具合で投稿がいまになりました。 今回は僕がJAISTで行なっている「わくわくプレゼン」という勉強会のブログです。以下のリンクからご覧頂ければ幸いです。 わくプレBlog:【第8回】プレゼンを実践してみて…

【読書録No.1】『羽生善治論:「天才」とは何か』(加藤一二三)

今年初投稿から半年が経ち、ようやく2本目を書こうと思います。これから9月末まで2ヶ月間、なるべく毎日書くつもりです。読書録、新聞記事からの考察、日常の気づきや発見などを題材にします。 書くこと、すなわち考えること。 ◆◆ 今回は読書録です。 『羽…

共有したい図書10選

今年初の投稿になりました.昨年は自分なりに読書に力を入れて,本当に多くのことを学んだつもりです.そこで,昨年読んだ本の中でひとと共有したいなと思った本を10冊に絞って紹介しようと思います. 本はその人の立場や興味やタイミングによって向き・不向…