Write to think

- ある題材について書くことは,それについて知る最良の手段である - (Gerald M. Weinberg)

ビジネスマンで組織せよ

従事する業務と対価としての給料が予め決まっているのがサラリーマンである。一方、組織には何が必要で、その中で自分が何を行うかを決定し、事業に対する貢献度に応じて報酬が決まるのがビジネスマンである。サラリーマンばかりの組織は時代の変化に適応できない。自ら変化を起こしていくビジネスマンによって組織は運営されなければならない。
 
サラリーマンは指示待ちである。リスクと責任から逃げる。創造力を欠く。変化を嫌う。
ビジネスマンは自ら意思決定する。リスクを取り、責任をもつ。したがって創造力を有する。変化を生み出すことができる。
 
事業は、人々のニーズを満たすことを、他者よりも優れた方法で提供することによって成立する。そしてその事実が、人々のニーズを次なるものへと動かしていく。したがって事業は人々に変化を作り出し、事業それ自体に明日は変化を要求する。
 
事業は絶えず変化しなければならない。組織は人なり。その人は、変化を生み出すことのできるビジネスマンでなければならない。
 
このことはサラリーマンの存在を否定しているのではない。決められたことをそのとおりに遂行する人間も組織には必要である。しかし、それはあくまで作業担当者の話である。組織の明日を担う者は、サラリーマンであってはならない。日本の組織で言えば、サラリーマンを管理職に就けてはならない。
 
日本社会では、年功序列・終身雇用制度の慣習の影響からか、サラリーマンとして成功していった者が優秀なサラリーマンのままに幹部になっていくことが多いように思われる。取締役であっても、経営者、企業家というより、サラリーマンのままである者も多いのではないか。それでは組織は硬直化する。空気が澱む。活力は生まれない。サラリーマンが上位の職位にいるのであれば、仮に優秀なビジネスマンが入ってきたとしても、彼の創造性が発揮されることはない。なぜなら、サラリーマン上司が、リスクを嫌い、責任を避け、変化を妨げるからだ。
 
僕はビジネスマンであろう。そして、ビジネスマンの仲間を求めよう。周囲のサラリーマンから疎まれるだろう。それを前提として仕事をしよう。組織がビジネスマンシップを拒絶するなら、その組織に未来はない。いち早く他を探そう。