2011を振り返って
2011年、大晦日。
この一年もいろいろなことがあった。
多くの出会いや学び、悩みや喜び。
勉強もよくした。さまざまな活動もし、大きな挑戦もいくつかあった。
しかし特に大きかったのは、東日本大震災。
3月11日。TwitterとTVでずっと状況の変化を追っていた。
あっという間の出来事で、多くの人の命や生活が失われた。
8月、数時間だけ宮城県石巻市を訪ねた。
街が無くなる、というのがどういうことか目の当たりにした。
人間はいくら科学技術を発展させ、宇宙に行くことも可能になろうとも、
結局は地球の表面のほんの一部分でなんとか生きるしかない。
政治が混迷して久しい。
野田首相がなんとかリーダーシップを発揮して動かしている感はあるが、
そもそも政治家とは一国の行方に責任を持つ覚悟と行動力があるのが基本だ。
日本だけでなく、欧州危機や米中印の今後の関係の行方、核問題、地球温暖化問題、人口爆発、資源枯渇の問題・・・。
人類は地球上で生活しつづけるより他ないということは自明だ。
僕たちの世代が、新たな人類の道を創らなければならない。
僕たちの孫世代まで先送りすれば、本当に取り返しがつかないだろう。
そうしたことを考えながら、人類の歴史を学びながら、とにかくいろいろなことを学ぼうとしたこの一年。
学べば学ぶほど、分かっていないこと、知らないことが見えてきて、課題が見えてきた。
今年は頑張って学んだつもりでいた。
しかし振り返って、でき得る努力を100%したかと問えば、答えはノーだ。
50%くらいだろうか。
こうしているうちに、一年一年過ぎていく。
大きなことを想い、描き、掲げても、
それにふさわしい行動をとっていなければ何にもならない。
2012年、一日一日本当に大切に生きなければならない。
僕は強くて優しい人になりたい。
国家を強くするほどに強く、
人に安心を与えるように優しく。
今の世の中は、力ばかりが先行して、優しさや心の豊かさが隅に追いやられている。
本来、大きな力を持つものは、それ相応の精神面の成熟が必要である。
アクセルばかりに特化しブレーキが弱いレーシングカーは、ドライバーの命を奪う。多くの巻き添えを伴って。
それだけでなく、たとえブレーキを改良しても、結局はドライバーが如何に運転するかだ。原発事故などはその最たる例だろう。
どれほどテクノロジーが発展しても、最後は「人」しだい。
だからこそ高度文明化した社会に生きる現代人は
「人」を磨かなければならない。
明治期に洋学が入ってくるまでは、学問といえば漢学だった。
それは「人」を磨く学問だ。
だからこそ明治維新から昭和初期にかけて、偉大な人物が数多く現れた。
今はそれを見直すべきときだ。
来年は修養を積む一年。
今の自分は想いが先行して実力がまったく伴っていない。
実力をつける。教養を高める。
イメージは、縄文杉の根。
数年前に屋久島に行ったとき、縄文杉を見た。
そのとき感じたことは、その根の強さ、長さ、広さだった。
静かでありながら、圧倒的な存在感を持つ縄文杉は、あの根がつくったんだ。
僕の根はまだまだ弱い。
この根を少しでも伸ばし、大地に強く立つことが課題だ。
一日一日、ひとつひとつ、大切に歩む。